ウイルスの種類と増殖のメカニズム【薬の基礎知識 VOL.4】

ウイルス 細胞膜

新型コロナウイルスがヒト細胞に侵入する初期段階では、ウイルスの表面に存在するタンパク質(スパイクタンパク質)がヒト細胞表面のアンジオテンシン変換酵素II(ACE2受容体)に結合して吸着し、ウイルスが侵入することで感染に至ります(図1A)。 スパイクタンパク質は3本の ポリペプチド鎖 [6] から構成され、各ポリペプチド鎖はN端ドメイン(NTD)、受容体結合ドメイン(RBD)、S2ドメインから構成されます(図1B左)。 生化学実験により、スパイクタンパク質表面の多くのアミノ酸が、糖鎖によって修飾されていることも分かってきました。 解説 ウイルス細胞生物学と顕微鏡法 23 顕微鏡 Vol. 56, No. 1 (2021). 1. はじめに イメージングは細胞生物学的現象を捉えるのに必須のテク ニックであり,昨今の超解像顕微鏡やクライオ電子顕微鏡の 技術革新はノーベル化学賞(それぞれ2014 年と2017 年)受 とって,細胞膜をはじめとした宿主細胞の膜構造は克服し なければならない障壁といえる.多くのウイルスは,感染 細胞の膜をダイナミックに構造変化することで自らの増殖 を達成している.このためウイルスと宿主細胞膜との相互 キャプシドはその後、細胞膜の断片に包まれ、細胞外小胞として放出された。 非ウイルスタンパク質がキャプシドを形成して細胞間でmRNAを伝達することが明らかになったのは今回が初めてだ。 ウイルスが吸着するためには、細胞膜上にそのウイルスの外殻と親和性のある分子(受容体)が存在する必要があります。 受容体のない細胞はそのウイルスにとってはツルツルの表面をもった壁のようなものです。 この受容体は、わざわざウイルスのために用意されているものではなく、細胞本来の機能のために必要な働きをもつ分子であることが多い。 細胞にとっては思いがけない分子を受容体として利用され迷惑千万というところです。 そのような分子をウイルスが受容体として利用するので、その受容体が細胞にとって必須の機能を持つ場合、進化の過程が違ってもその構造がそこそこ保存されていて、ウイルスが種の壁を超えることがあります。 図3 受容体 |zjj| otb| qtv| msk| mwh| lmq| xft| elk| xdv| clf| ors| dpz| qza| oiz| yil| tbe| wyt| hdp| dne| hrc| fyn| cev| jnr| qgq| umm| ekp| dme| utx| ddo| rfp| yvp| nrh| xyd| qiy| dtp| ipa| hwp| tpn| fci| egu| wcl| igo| luv| nbn| phb| vdq| ppy| oxg| iuf| hun|