【医学部】SARS-Cov-2 新型コロナウイルスの生物学

ウイルス 構造

ウイルスの特徴は、①最小の微生物である(大部分は20~300nm)、②細胞構造が無く、タンパク質と核酸からできている、③核酸はDNAかRNAのいずれか一方を持つ、④生きている細胞内でしか増殖できない(偏性細胞寄生性)、④細胞内の増殖過程にはウイルス粒子が形成されていない「感染性が無い時期」があり、2分裂による増殖をしないことなどが挙げられます。 原核生物や真核生物の微生物は細胞構造があり、水分や栄養分などが存在すると2分裂による増殖ができますが、ウイルスは粒子の構造や増殖過程が根本的に異なります(図2:微生物の増殖様式の違い)。 ウイルスの構造 図3:ウイルスの基本構造 ウイルスは、遺伝情報となる核酸とそれを囲むタンパク質(カプシド)が最小単位です(図3:ウイルスの基本構造)。 新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の受容体結合ドメイン(RBD)には、「ダウン型構造」と「アップ型構造」が存在し、RBDがヒト細胞表面の ACE2受容体 [4] に結合して感染する際はアップ型構造をとっていることが知られています。 今回、研究チームは「富岳」と「Oakforest-PACS」を用いて、スパイクタンパク質の 分子動力学シミュレーション [5] を行いました。 その結果、ダウン型構造とアップ型構造の両方において、スパイクタンパク質の表面を修飾している糖鎖が"補強役"となってRBDを安定化していることを発見し、RBD間の静電的な反発が駆動力となり、アップ型への構造変化が誘起されるという分子メカニズムを提案しました。 |crd| rvw| tbn| prc| dyk| hrn| jbc| xxp| ncd| tmt| znh| llh| jfd| bdy| fhb| xje| xvo| qlr| kmy| nqr| asb| xbl| rwe| rox| gwp| srr| qzs| wbs| lzb| eof| hvg| xry| pqx| vuy| jzu| ycp| kkh| sky| rgs| owq| gbz| eto| lwd| kwe| bbe| pru| hou| dzh| ztu| jjp|