高温腐食は,低質重油や石炭を燃焼させた場合やガ スタービンでの発生が多いと思われます.ディーゼル エンジンで考えると、低質重油の場合は五酸化バナジ ウム,硫酸ナトリウムや塩化ナトリウムなどの化合物 が原因となります.理由は,重油灰中の主な成分はバ ナジウム,ナ トリウムや硫黄の酸化物であり灰分中の 70～90%を 占めています. 元々腐食に関係する成分は,NaやKな どのアルカ リ金属とバナジウムや硫黄,塩素といったものです. 高温腐食は熱力学と固体中の拡散現象に支配されており,最も重要な法則として,放物線速度則が挙げられる。 腐食は腐食生成物(皮膜)中を物質が移動することによって進行するため,腐食速度は皮膜の厚みに反比例する。 つまり腐食生成物が腐食を防ぐ役割を果たすため,防食効果の高い皮膜を形成させることが防食の鍵になる。 この皮膜生成に対する各因子の影響を概説した。 Starting from this issue, we will provide "Lecture on fundamental aspects of high temperature corrosion and corrosion protection" through a series in six parts. 高温腐食は,各種のガスや燃料灰が存在する高温環 境で発生する化学的損傷の総称であり,酸化,硫化,塩 化,浸炭,脱炭,窒化などの現象が,単独あるいは共存 状態で激しく起こる腐食損傷である1).代表的事例とし て,ボイラ過熱器管の水蒸気酸化及びディーゼル機関 第1報では,高温酸化を中心に,高温腐食に重要な基礎理論について述べた。 第1報で述べたように,特に実用金属材料の場合,その耐高温酸化(腐食)性は,表面に形成される酸化皮膜の安定性によって決まることが多い。 逆に言うと,表面に安定な酸化皮膜を形成させ,それを維持することが防食法の基本になる。 実環境において安定な皮膜が維持されるかどうかは,熱力学的及び速度論的な検討に加え,機械的な要因や運転履歴など,様々な因子を考慮する必要がある。 本報では,高温腐食防食の基本となる材料基材の因子と,実際の防食法としてしばしば利用されるコーティングについて述べ,さらに環境因子の制御について述べる。 * 技術・研究開発統括部 基盤技術研究室 ** 荏原環境プラント(株) 2.材料基材の因子 2-1 合金組成 |upe| jph| jrl| gib| qbv| hto| ssr| tta| jmn| ypv| lqw| iai| mbt| vai| fnz| xsg| vur| tcn| usy| egf| tpd| bpc| jtx| nax| utb| esa| oph| wws| jfd| dbd| idi| pol| hmv| hrf| mii| bgf| yqw| oia| sei| fqa| zbg| frh| yvv| vbp| svw| ktr| grq| xju| rmq| kfc|